2023年6月28日

髙野剛史研究員が日本貝類学会奨励賞を受賞しました



  去る6月24日〜25日、東邦大学習志野キャンパスで開催された日本貝類学会令和5年度(創立95周年記念)大会において、当館の髙野剛史研究員が同学会の奨励賞を受賞しました。この賞は、日本の貝類研究の発展に大きな力となることが期待される若手の研究者に贈られます。
 髙野研究員の研究テーマは、寄生性の巻貝の進化と多様性。サンゴや棘皮動物(ウニ・ヒトデ・ナマコなど)に寄生する巻貝を求めて、珊瑚礁から深海まで世界の海が彼のフィールドです。このようなユニークで活発な研究活動が評価されたものと思われます。
 ちなみに今大会での髙野研究員の発表は、「水深6,200 mから得られたハナヅトガイ類への吸虫の寄生例」(共著、私 倉持も含む)で、深海底にすむ巻貝の遺伝子解析を通して、魚類に寄生する吸虫の遺伝子が見つかったという報告でした。広い海を相手に、自由な研究を展開するのは素敵なことですね。
 髙野さん、おめでとうございます。【倉持】

2023年6月2日

北里大学の筒井繁行先生が来館されました

 

 去る5月26日、北里大学海洋生命科学部 准教授の筒井繁行先生と大学院生お二人が来館されました。筒井先生は魚類の免疫学がご専門で、大学院生の方々も寄生虫に対する魚類の生体防御の研究をなさっています。また筒井先生は、今年3月の日本寄生虫学会で私が発表した「テナガダコから得られた線虫」において、共同研究をお願いしている方でもあります。館内をご案内したあと、巖城室長、髙野、佐田両研究員、私とで、お互いの研究や今後の共同研究について意見交換しました。なんと私は、1998年頃に岩手県の大槌臨海研究センター(現在の国際沿岸海洋研究センター:東京大学大気海洋研究所)で、筒井先生に一度お目にかかっているとのこと。この世界の狭さを改めて感じた次第です。【倉持】