2024年4月19日

日本貝類学会令和6年度大会に参加しました


 日本貝類学会令和6年度大会および日本貝類学会若手の会が、4/12~14に大阪市立自然史博物館で開催されました。私(高野)は「千島および日本海溝の深海・超深海性ナマコ類から得られたハナゴウナ科腹足類」という題で、水深3700~6500 mに生息するナマコに寄生していた貝類の多様性についてポスター発表しました。
 4/14には公開講演会が行われ、「貝に寄生する、貝が寄生する」という題で講演しました。この講演はYouTubeで同時配信されましたが、5/31まで視聴することができます。ご興味のある方は是非ご覧ください。【高野】

2024年4月10日

【告知】日本貝類学会公開講演会「貝に寄生する,貝が寄生する」(4月14日)


4/14(日)の13時~14時に、大阪市立自然史博物館で開催される日本貝類学会公開講演会にて、「貝に寄生する、貝が寄生する」という題で講演します。この講演会はYouTubeでライブ配信されるほか、5/31まで見逃し配信される予定です。詳しくは以下をご覧ください。【髙野】

大阪市立自然史博物館HP

日本貝類学会令和6年度大会HP

YouTubeライブのリンクはこちら

2024年4月4日

東京都健康安全研究センターの鈴木 淳先生と村田理恵先生が来館されました

 3月31日、東京都健康安全研究センターの鈴木 淳先生(写真の左から3人目)と村田理恵先生(同4人目)が来館されました。お二人とはこれまで、アニサキスに関する共同研究を行ってきましたが、今回はそのまとめと、今後の共同研究について話し合いました。小川名誉館長も同席してたいへん有意義なひとときを過ごしました。 【倉持】

2024年3月17日

第93回日本寄生虫学会大会に参加しました

 本大会は去る3月9〜10日、順天堂大学本郷キャンパス(東京都文京区)で開催され、当館から研究員全員と私、倉持が参加しました。大会では、一般演題(口頭発表とポスターセッション)のほか、シンポジウム、特別講演、海外招聘講演などが行われ、どれも大盛況で素晴らしい大会でした。
 当館からは、髙野ほかによる「クロナマコを宿主とするハナゴウナ科腹足類2種の寄生部位と系統関係」と、倉持・髙野・佐田ほかによる「テナガダコから得られた大型の未成熟線虫について(続報)」発表しました。
 また大会前日の8日には、同じ会場でサテライトミーティング、寄生虫分類形態談話会第92回例会を主催しました。日本獣医生命科学大学の常盤俊大先生によるご講演「珍種からせまるコクシジウム類の多様性」もたいへん好評でした。
【倉持】

2024年3月16日

国立研究開発法人 水産研究・教育機構(三重県)の新田理人博士が来館されました

 3月8日には国立研究開発法人 水産研究・教育機構(三重県)の新田理人博士が午前中に来館され、魚類の単生類標本を観察すると共に、当館からはそれらの標本の貸出を行いました。また、新田さんが研究論文に使われた標本を登録のため受領しました。この日は午後から日本寄生虫学会大会(3月9~10日)のサテライトミーティングがあったため、短時間で集中して標本を観察されていました。 【巖城】

2024年3月15日

北海道大学大学院理学院の北悠樹さんが来館されました

 3月7日に北海道大学大学院理学院・博士課程の北悠樹さんが来館されました。3月9~10日に都内で開催された日本寄生虫学会大会のため上京され、それに合わせての訪館です。山口左仲博士標本コレクションから魚類の鉤頭虫標本を観察されたほか、当館の髙野研究員が魚類から採集した鉤頭虫標本も観ていただきました。共同研究のきっかけになれば喜ばしいことです。 【巖城】

2024年3月7日

杉並保健所のシンポジウムで講演

 
 3月2日、東京都の杉並保健所が主催した「食の安全を考えるシンポジウム」にて、「話題の寄生虫ってどんなもの?」という題で講演しました。区民の方を中心に約40名にお集まりいただき、寄生の定義や寄生虫の多様性、生態や感染状況についてお話ししました。食中毒事件数トップのアニサキスのほか、ジビエや魚介類の生食により感染しうる寄生虫を紹介しました。個々の虫の特性を把握し、寄生虫を正しく恐れる一助になれば嬉しく思います。【高野】

2024年3月1日

日本大学の松本淳先生と医動物学研究室の皆さんが来館されました

 2月28日に、日本大学 生物資源科学部獣医学科 医動物学研究室 教授の松本 淳先生と専任講師の増田 絢先生ほか、研究室の皆さん12名が来館されました。研究室に滞在中のネパール研修生の研修も兼ねての見学です。展示室を自由に見ていただいた後、地下の標本庫・書庫や、改築したばかりの4階実験室・資料室などをご案内し、当館では展示をしているだけでなく、標本や資料の収集と管理や、研究も日々行っていることをお話しました。学生さんの1人は当館グッズの「シーラカンスの単生虫Tシャツ」を着てくださっていて、嬉しかったです。【巖城】

2024年2月17日

熊本県と宮崎県で調査



 2月9日から13日にかけて、熊本県天草市と宮崎県延岡市で野外調査を行いました。この日程は、大潮の中でも一年で最も潮が引く期間にあわせたものでした。歩いて採集した場所に、一年のうち二日程度しか空気に触れないようなところがあるというのは不思議な感覚です。これまで見たことのない寄生・共生貝類を採集することができました。【高野】

採集中に見つけたウミサボテン

2024年1月31日

古代魚シーラカンスの寄生虫 Neodactylodiscus latimeris (Kamegai, 1971)

 当館初代館長の亀谷 了先生は、シーラカンスの鰓に寄生する単生類を発見、新種として発表しました。ご覧いただいている図は、新種のホロタイプ*(MPM Coll. No. 16698)の画像とその線画**です。了先生は、この新種がそれまでに発表されていたどの単生類とも大きく異なることから、この新種のために新しい属、新しい科を設け、それは現在でも変わることなく広く認められています。単生類の系統分類を研究した論文には必ず引用されますが、了先生以来、この寄生虫を見つけた人はいないようです。【倉持】

* 新種の発表に使った標本の中から1つだけ指定されるもので、種を代表する世界で唯一の標本
** Kamegai (1971) [Res. Bull. Meguro Parasit. Mus., (5): 1–5.] より転載、各部位名を和訳

2024年1月21日

地域交流イベント「キーパーソンに聞く」にゲスト出演しました

 去る1月13日土曜日、不動プロボノネットワークが主催するトークイベントにゲスト出演しました。不動プロボノネットワークは、「コミュニティの力をまちづくりに」をスローガンに、下目黒4〜6丁目(不動住区)で活動する団体。今回のイベントは、不動ストーリーブック完成のお披露目と、シェアリングライブラリー開設記念に合わせて実施されました。同団体は、聞き込みや取材を通して不動の歴史を深掘りする活動をしており、元競馬場(下目黒には1933(昭和8)年まで競馬場があった!)を軸に、不動の歴史探訪ができる魅力たっぷりなストーリーブックにまとめあげました。ストーリーブックは当館でもお配りしております。シェアリングライブラリーは、古本の寄付を募ってできた小さな図書館。福祉施設のこぶしえん(下目黒6丁目)のおしゃれなイートインスペースにあります。
 私は、地元の方々にもっと当館に親しんでいただこうと、展示のほかに標本・資料の収集、保管、研究といった外からは見えない当館の活動もご紹介しましたところ、早速翌日に来館された方もいらして手応えは十分でした。これからも、地元との連携や協働を大切にしたいと考えております。【倉持】

不動プロボノネットワークのHP:https://www.fudou-probono.net
不動ストーリーブックオンライン版:https://www.fudou-probono.net/fudoustorybook2024/