2021年1月31日

多包条虫(エキノコックス)の展示標本を追加しました

 2階展示室に、多包条虫(エキノコックス)の幼虫が感染したエゾヤチネズミの標本展示を追加しました。標本は旭川医科大学の中尾稔先生にご提供いただきました。
 今までは虫卵を実験感染させたハタネズミの標本を展示していましたが、野外ではこんなに多数の幼虫が寄生することはありません。新標本の野生のエゾヤチネズミでは、肝臓などの臓器に部分的に寄生がみられます。しかし、これだけでも数千~数万匹の幼虫が寄生しています。
 両方の標本を展示していますので、比較してみてください。 【巖城】

2021年1月30日

アニサキスに関する国際シンポジウムのご案内

 岡山理科大学獣医学部国際獣医教育研究センターが国際シンポジウム『アニサキス症:現状の課題と今後の展望』を開催します。私(小川)も現在行われている当館の特別展「アニサキス症-なぜ2018年に急増したのか?-」をさらに詳しく解説した内容を紹介しています。ほかにも著名な研究者の講演があります。ぜひご参加ください。参加には事前登録が必要です。【小川】


開催方法:YouTube配信(日本語または字幕付き)
開催日時:令和3年2月1日(月)9:00~2月21日(月)17:00

参加申し込み:岡山理大の国際獣医教育研究センターのHP(https://iverc.vet.ous.ac.jp/symposium/symposium2020/)に掲載してあります視聴申込フォームによりお申し込みください。申し込まれた方には講演動画のURLと資料が送付されます。
参加登録締め切り:2月7日(日)

講演内容:
・小川和夫(目黒寄生虫館)「水産学的立場から(カツオの事例が増えた理由)」
・Simonetta Mattiucci(Univ. Rome Sapienza)「寄生虫学的立場から(分類、生態、生物学)」
・嶋倉邦嘉(東京海洋大学)「食品科学的立場から(アニサキスによるアレルギー)」
・杉山 広(国立感染症研究所)「医学および行政対応の立場から(診断、治療、予防)」

2021年1月22日

有害動物標本に解説パネルを設置しました

 当館では寄生虫だけでなく、有毒な動物や、アレルギーを引き起こしたり感染症を媒介したりする動物、いわゆる「有害動物」の標本も展示しています。この中には、カ・シラミ・ノミなど比較的よく知られるもののほか、ヒトヒフバエやサイヤドリバエなど珍しいものもあります。
 今月20日に、この展示に分布や生態を説明した解説パネルを設置しました。身近に見られる有害動物についても、よりよく知っていただけると思います。
 当館は感染症対策を徹底した上で、通常通り開館しておりますので、お越しいただければ幸いです。 【巖城】

2021年1月18日

2階展示室の標本に説明プレートを設置しました


2021年初投稿です。今年も当館をよろしくお願いいたします。

東京都には緊急事態宣言が出ておりますが、換気やこまめな消毒など、感染症対策を徹底した上で通常通り開館しております。

昨日、1階に続き、2階展示室の標本にも説明プレートを設置しました。2階はヒトに寄生する寄生虫をテーマにしており、ご興味のある方が多いのではと思います。

最近、特に平日は大変空いており、静かにじっくり展示をご覧いただけます。館の運営上あまり喜ばしいことではありませんが、人が密集しすぎるのもよくありませんので、複雑な心境です。【高野】