2025年1月24日

世界顧みられない熱帯病の日(1月30日) 特別写真展 「顧みられない熱帯病と暮らす人びと」が開幕しました

 来る1月30日は、WHO(国際保健機関)が定めるWorld NTD Day(世界顧みられない熱帯病の日)です。写真展のご紹介は下記リンクでご覧いただけます。下の写真は、開幕前日の閉館後に行われたデザインチームによる展示設営の様子です。ドキュメンタリー写真と映像からなる展示は、これまでの特別展にはない味わいに仕上がり、現地の様子が生々しく伝わってきます。昨年暮れに発刊した「はらのむし通信 第204号」では、この「顧みられない熱帯病」を特集しており、写真展と合わせてご覧頂くとより理解が深まり実感がわいてきます。これらの病気と共に生き、闘う人々に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。ご来館をお待ちしております。【倉持】

写真展のご案内
https://www.kiseichu.org/single-post/20250122

「はらのむし通信 第204号」のご案内
https://www.kiseichu.org/publication

2025年1月18日

「仁吉3D」7作品を新たに公開しました

 当館では、沼田仁吉(1884〜1971年)作製による寄生虫卵8種と衛生害虫3種の拡大蝋模型を3Dデータ化し、「仁吉3D」と称して公開してきました。この度はその第2弾で、新たに寄生虫卵7種が加わりました。さらに今年度は一歩進めて、寄生虫卵12種について3Dプリンターによるレプリカ作成を行いました。倍率はすべて1000倍ですから、卵の大きさの違いが良くわかります。透明の樹脂を使ったことで、寄生虫卵の実感がよく表現できました。

    MPM-463 ほか7点 寄生虫卵ワックスモデル
    https://sketchfab.com/3d-models/mpm-463-7-parasite-egg-wax-models-e31561abdc124dd1b250532538936aaa

    仁吉3D
    https://www.kiseichu.org/jinkichi3d

 昨年の11月には「レプリカの利用」を試みました。東京科学大学(旧:東京医科歯科大学)医学部、寄生虫学・熱帯医学分野の石野智子教授ほか先生方のご厚意により、当館の巖城、髙野、私 倉持がレプリカを携えて医動物学実習に参加させていただきました。実習では医学科と保健衛生学科の学生さんたちが、寄生虫卵の標本や組織切片などを顕微鏡観察しスケッチしますが、立体的で手に取ることができるレプリカにたいへん興味を持っていただきました。今回の試みはまずまず成功といったところでしょうか。今回のこの一連の事業は、一般財団法人全国科学博物館振興財団による、2024年度全国科学博物館活動等助成事業の助成を受けて行われました。
 この先も様々な利用を考え、試していきます。なお、沼田の作品が館外に出たのはこれが初めてです。【倉持】

2025年1月16日

めぐろキッズレポーターの取材を受けました

 1月11日に、めぐろキッズレポーターの皆さんがご来館になりました。めぐろキッズレポーターとは、目黒区在住のこどもたちが区内の情報を取材して、目黒区の魅力を発信していく活動です。今回はレポーター14名と大人スタッフ3名が取材のために当館を訪問しました。レポーターの皆さんは各自、展示室で標本や展示を見て回り、その後、私、巖城が6階の学習室で取材を受けました。こどもたちの大半が当館には初めての来館でしたが、取材では「一番危ない寄生虫は?」「寄生虫はみんな害がある?」などよく聞かれることだけでなく、「仕事のやりがいは何ですか?」など私が一瞬考え込んでしまうような質問もあり、いろいろな面から関心を持っていただき嬉しく思いました。取材の成果は2月以降に公開される予定なので、私たちも楽しみに待っています。【巖城】

2024年12月26日

鹿児島大学の上野大輔先生が来館されました

 12月21日に鹿児島大学大学院理工学研究科の上野大輔教授が、当館から2013年に貸し出された山口左仲博士の甲殻類標本の返却のため来館されました。上野先生は日本のみならず世界中を飛び回っていらして、当館には久々のご訪問でしたので、スタッフとも色々な研究打合せや情報交換を行いました。山口博士の甲殻類標本は経年変化のため、現状では観察困難なものが多いですが、上野先生のご協力によって今後、復元と整理を進められることが期待されます。 【巖城】

2024年11月8日

大学生の皆さんが館内インタビュー調査を実施しました

 11月1日に調査のためにご来館になったのは、国際基督教大学で人類学を専攻する学生さんたち。本調査は、同学教授、森木美恵博士ご担当の「人類学質的調査」の授業の一環で、特定の場所で起きていることを人類学的視点で理解するのが目的だそうです。当館が寄生虫(学)に特化した博物館であること、入館無料であること、オリジナルグッズがあることなどの特殊性が学生さんたちの目に留まったようです。
 館内では「当館を訪れた動機」や「当館に求めること」などのインタビューが行われたようで、当館スタッフは「お客様の多様性について」、「お客様へのお声かけ」などについてお答えしました。分析の結果が楽しみです。【倉持】