2026年3月29日

山梨県でミヤイリガイ採集


  ミヤイリガイは日本住血吸虫の中間宿主となる巻貝で、研究室内でこの虫の継代・感染実験を行っている研究グループは、定期的にサンプリングを行っています。寄生虫学会大会終了後に直接山梨県へ向かい、翌日の調査に同行しました。
 私(高野)はミヤイリガイの遺伝学的研究を進めています。そのために昨年もいくつか採集したのですが、今回は少し離れた、「分布している」という情報だけいただいた地点も訪れました。最近は雨が少なく生息地はカラカラに乾いていましたが、貝は逞しく生きていました。しっかり採集することができ、実りのある調査となりました。今後の実験・解析が楽しみです。【高野】

2026年3月28日

第95回日本寄生虫学会大会に参加しました

 今年の大会は3月21・22日に神奈川県相模原市の北里大学で開かれました。前日の20日には恒例のサテライトミーティング、生態学・疫学談話会がありました。巖城研究室長をはじめ、髙野・佐田両研究員、私(倉持)は全日程に参加し、髙野さんはギンザメの寄生虫について「遺伝子情報から探る日本近海産ギロコチレ属条虫の多様性」を発表、私は座長を務めました。寄生虫学といっても、私たちのような寄生虫の自然史研究から、例えば寄生虫のワクチン開発まで研究分野は多様です。学会は、ほかの分野の研究者の成果を聞き、交流するだいじな場です。また、2026年3月26日のブログ記事にあるように、学会に合わせてご来館になる方もいらっしゃいます。
 本大会ではもう一つ話題がありました。当財団で評議員を務める狩野繁之博士(国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所)が、桂田賞を受賞されました。桂田賞は昭和23(1948)年から続く伝統ある栄誉の高い賞で、寄生虫学振興に寄与し集大成された研究業績を顕彰するものです。基礎研究から流行地の現地対策まで、狩野博士による一貫したマラリア研究が高く評価されての受賞です。狩野先生、おめでとうございます。【倉持】

2026年3月27日

講演会「地球環境史学」の講師を務めました

 1ヶ月以上前のことですが、去る2月15日、私(倉持)は静岡県の「ふじのくに地球環境史ミュージアム」よりご招待いただき講演しました。これは同館が行うオムニバス授業「地球環境史学」のひとつで、私は「史料で辿(たど)る日本住血吸虫症制圧の物語」という題目で1時間半ほどお話ししました。なぜ日本住血吸虫症かというと、静岡県にもかつては小さな流行地があったためです。本症の大流行地だった山梨県甲府盆地(2026年2月19日のブログ記事参照)を流れる笛吹川と釜無川は、合流して富士川となって静岡県を流れます。つまり名前はちがっても同じ川が流れているわけで、富士川沿いにも流行地があってもおかしくありません。ところが現在までのところ、その証拠も資料も見つかっていません。【倉持】

2026年3月26日

北海道大学大学院理学院の北悠樹さんが来館されました

 3月19日に北海道大学大学院理学院 博士課程の北悠樹さんが所蔵標本の観察のため来館されました。3月21〜22日に開催された日本寄生虫学会大会(北里大学 相模原キャンパス)に合わせてのご来館です。標本観察後には当館の佐田研究員が採集した両生類の鉤頭虫について相談しました。また、3代目館長だった内田明彦先生がまとめた両生類の寄生虫の総説を当館から差し上げました。北さんはこの春で博士課程を修了し、博士号を取得されたそうです。おめでとうございます。【巖城】

2026年3月1日

大阪湾での潜水調査に同行


 2月25日に、大阪湾で実施された潜水調査に同行しました。瀬戸内海でしか見つかっていない寄生巻貝が狙いでしたが、あいにく宿主のウニが少なく、貝は得られませんでした。時期を変えて再チャレンジしたいと思います。
 調査をされている学芸員の方がいらっしゃる、きしわだ自然資料館にもお邪魔しました。じゃこに混ざっている他の生物を探す「ちりめんモンスター」発祥の博物館です。館内は岸和田の自然のほか、立派な剥製もたくさん展示してあり見ごたえ十分です。【高野】