2022年7月29日

アレキサンダー・ベイ博士が来館しました

寄生虫の系統図の前でフラッシュ撮影

 7月28日、チャップマン大学(米国カリフォルニア州)准教授のアレキサンダー・ベイ博士が、見学と情報交換のために来館しました。ベイ博士のご専門は歴史学で、特に日本の医学史の研究をされています。最近の論文・著書に、日本における日本住血吸虫症の制圧史の研究があります。 【倉持】

論文(英文)
Total prevention: a history of schistosomiasis in Japan
https://www.cambridge.org/core/journals/medical-history/article/total-prevention-a-history-of-schistosomiasis-in-japan/9F05F64169B6693AF68E96D49E2278E7

著書(和文、共著)
暮らしのなかの健康と疾病 東アジア医療社会史
http://www.utp.or.jp/book/b598914.html

2022年7月17日

滋賀県立大学の土田華鈴さんが来館

 7月15日に、滋賀県立大学の大学院生の土田華鈴さんが、当館所蔵標本の観察のため来館しました。オオサンショウウオなどの寄生虫を研究されている土田さんは、尾崎佳正博士標本コレクションから両生類の吸虫のタイプ標本を観察し、遅くまで熱心に計測や写真撮影を行っていました。 【巖城】

2022年7月13日

旭川医科大学の佐々木瑞希先生と、北里大学の原口麻子さんが来館

 7月10日に、旭川医科大学の佐々木瑞希先生と、北里大学の大学院生の原口麻子さんが来館しました。当館の展示室を観覧後、佐々木先生は福井玉夫博士標本コレクションから、鳥類の鉤頭虫類の標本を観察しました。残念ながら目的のタイプ標本は見つかりませんでしたが、標本には昭和3年(1928年)作製のものもあり、100年近く前に作られた標本を今も観察できることに、佐々木先生も私も改めて感心いたしました。【巖城】

2022年7月9日

千葉県でカエルの寄生虫調査を実施

 



71日に、千葉県で寄生虫調査のために、カエル採集を行いました。当日は、猛暑のため熱中症に気を付けながら行動しました。調査中はカエルを好んで捕食するヤマカガシという毒ヘビが多数見られ、カエルの生息密度が高いことがうかがわれました。しかし、猛暑のためか、カエルは4個体しか採れませんでした。一方で、寄生虫については、線虫4種、吸虫1種、鉤頭虫1種が確認できました。
下の写真はニホンアカガエルを吐き出したヤマカガシです。ヤマカガシは写真撮影後リリースしました。毒ヘビですので、ヘビの扱いに習熟していない方は、触らないでください。


今後も同地点で調査を続け、寄生の季節変化や宿主特異性に関するデータを取得する予定です。【佐田】

2022年7月7日

野口英世記念感染症ミュージアムの開館式典に出席

 7月1日に、福島県猪苗代町に開設された「野口英世記念感染症ミュージアム」の開館式典に出席しました。この博物館は、野口英世記念館に隣接する至誠館の1階を改修して開設されました。近代医学の始まりや、様々な病原体を紹介し、さらにペストや新型コロナウイルス感染症など9つの感染症が詳しく解説されています。寄生虫学関係では、日本住血吸虫症・マラリア・動物由来感染症が取り上げられました。当館からはアニサキスや赤痢アメーバなどの画像を提供し協力しています。
 感染症ミュージアムは2日から正式オープンしています。野口英世記念館と合わせてご訪問ください。 【巖城】

野口英世記念感染症ミュージアム
https://www.noguchihideyo.or.jp/idm/