2023年5月27日

慶應義塾大学の関井清乃先生が来館されました

 


 5月25日に、慶應義塾大学 助教の関井清乃先生が来館され、ギンザメに寄生する条虫ギロコチレの調査を実施しました。関井先生はプラナリアの有性化因子を研究されており、その因子は単生虫や吸虫など様々な扁形動物でも保持されている一方、マンソン裂頭条虫などの多節条虫類にはないことがわかってきました(論文参照)。ギロコチレは、条虫の中でも節構造のない単節条虫に属します。有性化因子をもつかどうかは、扁形動物の進化を考える上でも興味深い研究です。【高野】

関井先生の論文はこちらです(オープンアクセス)。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2589004222020491

2023年5月26日

伊江島と波照間島で調査



 5月14日から20日にかけて、沖縄県の伊江島と波照間島で野外調査を行いました。梅雨入りが遅れたため、天候に恵まれた一週間でした。伊江島では熟練のダイバーの方に潜っていただき、海底洞窟の調査を実施しました。顕微鏡下で採集物の観察・ソーティングが行われます。寄生性の貝類を含め、普段あまり目にしない生物目白押しで、大変勉強になりました。【高野】

2023年5月13日

新江ノ島水族館の西川湧馬さんが来館されました

 去る5月11日、当館と共同研究を継続している新江ノ島水族館飼育展示部の西川湧馬さんが来館されました。西川さんは駿河湾の漁船に乗って深海生物の採集、展示、研究に取り組んでいます。館内の見学のあと、巖城研究室長をはじめ髙野、佐田研究員、私と今後の共同研究について意見と情報の交換を行い、楽しいひとときを過ごしました。【倉持】

2023年5月1日

ミニ特別展「生体展示 ロイコクロリジウムの幼虫」を開催(2023/4/29~)


 

 ロイコクロリジウム(Leucochloridium属の吸虫)の幼虫は、陸生巻貝のオカモノアラガイの触角内で活発に動いて、鳥に見つけられやすくする生態で知られています。
 この幼虫が寄生したオカモノアラガイが今年4月に千葉県で採集されました。国内では北海道と沖縄県で比較的よく見つかりますが、関東では珍しいことです。
 当館では、採集された幼虫の生体展示を4月29日から始めました。ポスターではこの寄生虫に関する最新の知見を紹介しています。この機会に、生きている幼虫が実際に動く様子をご自分の目でお確かめください。
 貴重な寄生虫をご提供いただいた千葉県の平野様と、千葉県立中央博物館の黒住耐二様に心より感謝申し上げます。 【巖城】

期間 : 2023年4月29日(土)~終了日未定

場所 : 1階 情報コーナー

ロイコクロリジウムQ&A

ロイコクロリジウムについて、よく聞かれる質問とその回答をまとめました。https://www.kiseichu.org/leucochloridium