2019年12月8日

宇都宮で魚類寄生虫の講習会




 12月5日(木)に栃木県庁で「とちぎ食品安全セミナー」として「あなたの近くにも? 食品から感染する寄生虫」という題目で、アニサキスによる食中毒や日本海裂頭条虫(サナダムシ)など、魚の生食によって感染することがある人体寄生虫についてお話しました。高校生から年配の方まで150名ほどの参加がありました。特にアニサキスに関心が高かったので、去年多かったカツオ刺身が原因の食中毒は、今年は発生件数がずっと少ないことを説明しました。上記の寄生虫のほか、人に寄生しないものの目について売れなくなる寄生虫についても、標本を持参して「実物」を見ていただきました。魚の生食による食中毒のリスクを過度に警戒するあまり、魚食を避けないでほしいとお伝えしました。 【小川】

2019年12月5日

ミニ解説会『現代美術作家・黒沼真由美氏が語る、レース編みの寄生虫たち』(12/14)のお知らせ


 12月5日(木)から、当館の日本海裂頭条虫標本の美しさに感銘を受け、『生物学的レース編み』の製作を始めた現代美術作家・黒沼真由美氏の作品展が、1階展示室で開催されます。様々な生物のレース編みを製作中の黒沼氏に、作品の解説とともに、寄生虫標本の繊細さや美しさについて語っていただきます。

日時: 2019年12月14日(土) ① 10:30~ ②13:00~ (各回約10分)
場所: 1階展示室
予約・参加費: 不要
講師: 黒沼真由美(現代美術作家)

2019年12月4日

ミニ解説会『フクロムシってどんなムシ?』を開催しました


 11月30日に、ミニ解説会『フクロムシってどんなムシ?』を1階展示室で行いました。フクロムシは複雑な体の形をしており、近年ではX線CT装置を用いて観察が行われていることや、寄生されたカニはフクロムシを守るような行動をとることを紹介しました。午前・午後合わせて約30名の方々にお越しいただきました。
 次回は12月14日(土)の予定です。詳しくは当館ウェブサイトでお知らせいたします。【高野】

2019年11月24日

ニューカレドニアで行われた生物多様性調査に参加しました


 10月26日から11月19日まで、ニューカレドニアのクマックで実施された生物多様性調査(Koumac 2.3 Expedition)に参加しました。パリ国立自然史博物館のPhilippe Bouchet教授が主催した大規模な調査で、15国籍51名の研究者・技術者が集い、貝類と甲殻類を採集しました。私の研究対象である寄生貝も50種以上見つかりました。写真はウミシダに寄生するハナゴウナ類の一種です。得られた標本は形態により分類され、その後遺伝子解析が行われます。【高野】

調査HP(フランス語):
http://nouvellecaledonie.laplaneterevisitee.org/fr
「CARNET DE BORD」の「Koumac」より調査のブログを、「PARTICIPANTS」の「Koumac 2019」より参加者一覧を見ることができます。

2019年11月22日

論文が発表されました:寄生貝の世界最深記録

 千島・カムチャッカ海溝の水深5,100~9,500 mに生息する巻貝類の多様性を調べた論文が、Progress in Oceanographyに掲載されました。採集された巻貝は86種に分類され、私の研究対象であるハナゴウナ科の寄生貝も6種がみつかりました。うち1種は約8,730 mより得られ、寄生性貝類の世界最深記録となりました。
 本研究は東京大学大気海洋研究所と琉球大学、国立科学博物館の研究者と共同で行われました。東京大学大気海洋研究所のホームページで詳しく紹介されていますので、あわせてご覧ください。【高野】

紹介ページ:
https://www.aori.u-tokyo.ac.jp/research/topics/2019/20191114.html

論文へのリンク(英語の要約を読むことができます):
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0079661119302307

2019年11月20日

青山学院大学で住血吸虫症の公開シンポジウム



 11月16日に青山学院大学で、感染症アーカイブス主催、目黒寄生虫館共催の公開シンポジウム「寄生虫との百年戦争―住血吸虫症の制圧を目指して」が開催されました。5人のシンポジストの一人として『「顧みられない熱帯病」としての日本住血吸虫症』という題でお話ししました。原因寄生虫の発見、感染経路の特定、中間宿主の発見の後、中間宿主のミヤイリガイの駆逐に官学民が一体となって取り組み、日本住血吸虫症を根絶させた日本の歴史を解説しました。シンポジウムではフィリピンを含むアジアや世界の住血吸虫症への取り組みが紹介されました。研究者、学生、一般の方など約50名の参加がありました。【小川】

2019年11月15日

福島県で食品寄生虫について講演


 11月12日に第43回福島県食品衛生大会(福島県福島市)で、記念講演として『食品と寄生虫 ~ 特にアニサキスについて ~』という題で150名の方々にお話ししました。昨年、食中毒事件の発生が多かったアニサキス症を中心に、ヒラメの刺身が原因となるクドア食中毒や、野生鳥獣の肉(ジビエ)が感染源となり得る寄生虫などについて、生態や予防法を解説しました。【巖城】

2019年11月8日

ミニ解説会『フクロムシってどんなムシ?』開催のお知らせ(11/30)


 海に行くと、岩や堤防などにフジツボが張り付いているのをよく見かけます。ほとんどのフジツボは海中を漂うプランクトンを食べていますが、宿主動物から直接栄養を奪う寄生性の仲間もおり、カニなどに付着するフクロムシはその代表例です。今回は、フクロムシの形や生態について、最新の研究結果を交え解説します。【高野】

日時: 2019年11月30日(土)①10:30〜 ②13:00〜 それぞれ10分程度(2回とも同じ内容)
場所: 1階展示室
予約・参加費: 不要
講師: 高野 剛史(当館研究員)

2019年11月7日

カツオのアニサキス寄生状況についての研究情報の掲載

 「研究情報」に、昨年度および今年度実施したカツオのアニサキス寄生状況とアニサキス食中毒に関する調査の情報を掲載しました。今年度の調査は継続中です。
 ページ右側(PCの場合)または下部(スマートフォン等の場合)のメニューの「研究情報」からご覧ください。 【巖城】

「カツオの生食を原因とするアニサキス食中毒の発生要因の調査と予防策の確立のための研究について」(厚生労働科学特別研究)
https://kiseichukan.blogspot.com/p/20191107a.html

「今年(2019年)のカツオにはアニサキスは少ない―目黒寄生虫館による調査結果」
https://kiseichukan.blogspot.com/p/20191107b.html

2019年10月30日

ミニ解説会『オタマジャクシとカエルの寄生虫』を開催しました



1026日に、ミニ解説会『カエルとオタマジャクシの寄生虫』を1階展示室で行いました。オタマジャクシとカエルそれぞれでは、独自の進化を遂げた寄生虫が見られます。当日は、カエルの肺の中で吸血をする線虫のラブジアスや、カエルの肢や指の正常な発達を妨げる吸虫のリベイロイアといった、変わった生態をもつ寄生虫について紹介しました。午前・午後合わせて約30名の方々にお越しいただきました。
次回は1130日(土)の予定です。詳しくは当館ウェブサイトでお知らせいたします。【佐田】

2019年10月18日

研究業績(2014年~)の掲載について

 目黒寄生虫館の行なっている研究活動について、皆さまにさらに知っていただくため、最近5年間に発表された論文の一覧を研究員ブログに掲載しました。ページ右側(PCの場合)または下部(スマートフォン等の場合)のメニューの「研究情報」からご覧ください。 【巖城】

https://kiseichukan.blogspot.com/p/researchworks.html 

2019年10月17日

第79回寄生虫学会東日本支部大会で発表


 10月14日に、第79回日本寄生虫学会東日本支部大会が東海大学代々木キャンパス(東京都渋谷区)で開かれました。12日の予定でしたが、大型台風通過のため2日遅れの開催でした。
 当館の4名が次の演題で口頭発表を行いました。【巖城】

(発表順)
・髙野 剛史「2019年に漁獲されたカツオにおけるアニサキス属線虫類の寄生状況」
・佐田 直也「琉球列島中部に分布するヘリグロヒメトカゲに特異的に寄生する Neoentomelas asatoi (Nematoda: Rhabdiasidae) の遺伝的多様性に関する研究」
・小川 和夫「固定法の違いによる吸虫の形態差について」
・巖城 隆「国内のヘビ類3種から見つかった吸虫 Ochetosoma kansense

2019年10月9日

ミニ解説会『カエルとオタマジャクシの寄生虫』(10/26)開催のお知らせ



オタマジャクシはカエルになると、体の中の様子や生活する場所が大きく変化します。そして、オタマジャクシとカエルでは、見られる寄生虫が大きく異なります。この解説会では、それら寄生虫の生活の様子について、いくつかの例を挙げ紹介します。写真はカエルの肺に寄生する線虫の仲間です。【佐田】

日時: 20191026日(土)
①1030 ②1300〜 それぞれ10分程度(2回とも同じ内容)
場所: 1階展示室
予約・参加費: 不要
講師: 佐田 直也(当館研究員)


2019年9月28日

日本ベントス学会・日本プランクトン学会合同大会で発表しました

 9月18日~21日に、静岡市産学交流センターにおいて2019年日本ベントス学会・日本プランクトン学会合同大会(https://bp2019.webnode.jp/)が開催され、「安定同位体比分析によるハナゴウナ科腹足類と宿主棘皮動物の栄養段階推定」という題でポスター発表を行いました。
 この学会は、海や湖の底に棲む生物(ベントス)と水中を漂う生物(プランクトン)の研究者が集うもので、約250名が参加しました。海洋環境における生物間の寄生・共生は主要なテーマの一つで、活発な情報交換や議論の場となりました。【高野】

2019年9月27日

ミニ解説会『超寄生―寄生虫に寄生する虫の話』を開催しました


 9月21日(土)に、ミニ解説会『超寄生―寄生虫に寄生する虫の話』を1階展示室で行いました。地球上に現存する動植物は800万種と推定されていますが、そのうちの半分は寄生虫だとする専門家もいます。そのなかには寄生虫に寄生する生物(超寄生虫といいます)も含まれています。当日は、トラフグなどのフグ類に寄生する甲殻類カリグスに超寄生する単生類ウドネラを例として、どうして超寄生虫が出現したか、仮説を交えてお話しました。午前・午後合わせて約40名の方々にお出でいただきました。
 次回は10月26日(土)の予定です。詳しくは当館ウェブサイトでお知らせいたします。 【小川】

2019年9月14日

京都府でのカエル類の寄生虫調査


9月2日から7日まで、京都府でカエル類に寄生する線虫類の調査を行いました。天候に恵まれず、調査は大変でしたが、いくつかの分類学的に重要な線虫を採集することができました。写真は、調査で訪れた山の様子です。寄生虫研究には、意外と体力が必要です。【佐田】


2019年9月6日

ミニ解説会『超寄生―寄生虫に寄生する虫の話』(9/21)開催のお知らせ



 地球上には驚くほど多くの種類の寄生虫が存在します。地球上の生物種の半分以上は寄生虫という説まであります。数ある寄生虫のなかで、ついには寄生虫に寄生するものまで出現しました。というわけで、次回の解説会は、寄生虫に寄生する虫についてお話します。

日時: 2019年9月21日(土)①10:30〜 ②13:00〜 それぞれ10分程度(2回とも同じ内容)
場所: 1階展示室
予約・参加費: 不要
講師: 小川 和夫(館長)

2019年8月26日

ミニ解説会『いちばん大きな(または小さな)寄生虫は?』を開催


 8月24日(土)に、ミニ解説会『いちばん大きな(または小さな)寄生虫は?』を1階展示室で行いました。今までに知られるいちばん大きな寄生虫は、マッコウクジラに寄生する40メートルの条虫でした。いちばん小さい寄生虫ははっきり決められませんが、熱帯熱マラリア原虫やクリプトスポリジウムを例としてお話しました。午前・午後合わせて62名の方々にお越しいただきました。
 次回は9月21日(土)の予定です。詳しくは当館ウェブサイトでお知らせいたします。 【巖城】

2019年8月25日

臺南大学の黄銘志先生が来館


 8月15日と21日に、台湾の臺南大学の黄銘志先生(Dr. Huang Ming-Chih)が来館されました。黄先生から、サクラエビの寄生性甲殻類 ホロフィリクス・フシフォルミス(Holophryxus fusiformis)の標本をご寄贈いただきました。この寄生虫は1937年に日本で新種記載されて以来、80年振りに台湾で採集され報告された種類で、寄贈標本はこの時に採集されたものです。世界的にも分布が限られるサクラエビの起源の手掛かりにもなるとのことです。 【巖城】

2019年8月11日

山口左仲博士の論文原図展示の入れ替え



















 目黒寄生虫館では、日本の寄生虫分類学の大家である山口左仲博士が残した論文や図版の原稿などの資料を多数保管し、一部を展示室で順次公開しています。
 8月11日に、2階展示室の「山口左仲博士が論文に使った原図」展示の入れ替えを行いました。今回は、両生類に寄生する吸虫類・単生類・条虫類・線虫類と、鳥類に寄生する線虫類の原図を公開しています。
 中央アクリルケースには、約80年前(1941年)に京都のヒキガエルから採集された吸虫 ディプロディスクス(Diplodiscus amphichrus japonicus)のプレパラート標本を展示しています。また、トノサマガエルに寄生する条虫 オフィオテニア(Ophiotaenia ranae)の生活史に関する論文の原稿も展示しています。これらの寄生虫の図版と合わせてご覧ください。
 寄生虫分類学を切り開いた山口博士の研究にかける熱意と、それを支えた助手の画工たちの技を実感していただければ幸いです。【巖城】

2019年8月9日

ミニ解説会『いちばん大きな(または小さな)寄生虫は?』(8/24)開催のお知らせ


 来館者から「いちばん大きな(または小さな)寄生虫は何ですか?」という質問がしばしばあります。今回は、どれほど大きな、または小さな寄生虫がいるのかを紹介し、あわせて寄生虫の体のかたちについてもお話したいと思います。

日時: 8月24日(土)①10:30〜 ②13:00〜 それぞれ10分程度(2回とも同じ内容)
場所: 1階展示室
予約・参加費: 不要
講師: 巖城 隆(当館研究員)

2019年8月7日

石川県で魚類寄生虫の講習会


 8月2日(金)に漁業関係者の方々を対象に石川県漁業協同組合西海支所で行われた、魚の寄生虫に関する講習会に参加してきました。お刺身の中に潜む人体寄生虫のアニサキスや、人に寄生しないものの目について売れなくなる寄生虫について、漁業者の方々が注意すべきことを解説しました。天然の魚に寄生虫がついているのは普通のことで、問題になる寄生虫はそのなかのごく一部です。魚食が敬遠されないように、魚にかかわる人たち(私自身も含めて)が正確な情報や知識を伝えていくことが重要と感じました。 【小川】

2019年7月31日

ミニ解説会『磯でみられる寄生生物』を開催しました



 7月27日に、ミニ解説会「磯でみられる寄生生物」を1階展示室で行いました。磯遊び中に観察されうる寄生虫のグループとしてフクロムシ、カイアシ(ともに甲殻類)、およびハナゴウナ(巻貝)を取り上げ、また海岸では寄生性の植物もみられることを紹介しました。午前・午後あわせて約60名の方にお越しいただきました。
 次回は8月の予定です。当館ウェブサイトでお知らせいたします。【高野】 

2019年7月18日

北海道大学獣医学部のHla Myet Chel氏が来館


 7月10〜14日に、北海道大学獣医学部博士課程4年、ミャンマー出身のHla Myet Chel(ラ・メ・チェ)氏が寄生虫学研修のため来館しました。当館では、自らミャンマーで採集し持参したゾウの寄生虫材料について標本作製・観察や同定を行ない、文献検索や画像ソフトウェアの利用などを実地に体験しました。 【巖城】

2019年7月15日

大分大学医学部の長谷川英男先生が来館

 7月10日に大分大学医学部の長谷川英男先生が来館され、山口左仲標本コレクションのうち、ヘビ類の線虫標本を観察されました。 【巖城】

2019年7月11日

着任のご挨拶

7月6日に当博物館の研究員に着任した、佐田直也と申します。
これまで、爬虫類や両生類に寄生する線虫類の分類と進化の研究や、衛生害虫の研究に取り組んできました。今後は、より多くの寄生虫に興味を持っていきたいと思います。
爬虫類や両生類の寄生虫はマイナーな存在ですが、その魅力を、ミニ解説会などで紹介していきたいと思います。皆様のご来館をお待ちしております。【佐田】

2019年7月10日

沖縄で寄生貝調査を実施しました















 
 6月29日から7月5日まで、沖縄本島で棘皮動物(ウニ・ナマコ・ヒトデなど)に寄生する巻貝類の調査を行いました。沖縄県からは初めて採集されたものを含む、たくさんの種類を得ることができました。写真はウニに寄生するガンガゼヤドリニナ属の一種です。雌雄ペアで寄生しており、大きい方が雌です。【高野】

2019年7月8日

『ぶ〜ん蚊祭−もっと知ろう!蚊の世界』の展示に協力


 6月29日(土)・30日(日)に日本科学未来館で『ぶ〜ん蚊祭−もっと知ろう!蚊の世界』が開催されました。2日間で約3000名の参加者があり、大変盛況でした。当館からは、山口左仲博士の論文に掲載された精密な蚊の図版を提供し、エリア2「蚊を学ぶ」の展示に協力しました。【小川、巖城】

『ぶ〜ん蚊祭−もっと知ろう!蚊の世界』(終了)
http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/buunkasai/

2019年7月7日

ミニ解説会『磯でみられる寄生生物』開催のお知らせ(7/27)



 今年も暑い季節がやってきます。この夏、海でのレジャーを計画されている方も多いのではないでしょうか。磯遊びをしている最中にも、さまざまな寄生生物に出会うことができます。今回は、磯でみられる代表的なグループを取り上げ、その形や生態について解説します。【高野】

日時: 2019年7月27日(土)
    ①10:30〜 ②13:00〜 それぞれ10分程度(2回とも同じ内容)
場所: 1階展示室
予約・参加費: 不要
講師: 高野 剛史(当館研究員)

2019年6月20日

ミニ解説会『特別展示:住血吸虫症の制圧を目指して』を開催しました(6/15)


 今回は現在開催中の特別展示「住血吸虫症の制圧を目指して」を取り上げました。フィリピンの日本住血吸虫症の制圧に向けて、日本人研究者が永年活動しています。感染者は劇的に減少しましたが、まだ完全制圧されていません。一方、アフリカではいまだに2億人もの人々がマンソン住血吸虫やビルハルツ住血吸虫などの住血吸虫の感染リスクにさらされています。解説会ではこうしたフィリピンとアフリカの現状を紹介しました。 また、フィリピンを襲った大型台風によって汚損された研究資料を日本のチームが修復している様子も紹介しました。当日は雨にもかかわらず約60名の方の参加がありました。なかには福島県から一人で聞きに来てくれた中学3年生もいました。
 次回は7月の予定です。詳しくは、当館ウェブサイトでお知らせいたします。【小川】

2019年6月12日

旭川医科大学の佐々木瑞希先生が来館


 6月7日に旭川医科大学の佐々木瑞希先生が標本閲覧のため来館され、山口左仲博士コレクションのクジラの鉤頭虫の標本の観察を行いました。標本の比較から、クジラの種類によって寄生する鉤頭虫の種類が異なるなど、新しいことがわかりそうです。 【巖城】

2019年6月8日

滋賀県立大学の浦部美佐子先生が来館

 6月1日・2日に滋賀県立大学の浦部美佐子先生が来館され、当館に所蔵する多数のフタゴムシ標本を顕微鏡観察されました。寄生する魚の種類によって、形態が少し違うそうです。 【巖城】

2019年6月7日

ミニ解説会「特別展示:住血吸虫症の制圧を目指して」を開催します(6/15)

 現在開催中の特別展示「住血吸虫症の制圧を目指して」の解説会を行います。
 日本では根絶された日本住血吸虫症は、フィリピンや中国ではまだ完全制圧されていません。これまでに日本人研究者がフィリピンで行ってきた活動や、さらにアフリカで被害が深刻なマンソン住血吸虫症とビルハルツ住血吸虫症の現状を紹介します。
 また、フィリピンを襲った大型台風によって汚損された研究資料の修復を通じた、日本のチームによるフィリピン研究者のサポートの様子も紹介します。

日時:2019年6月15日(土)
   ①10:30~ ②13:00~ 各回10分程度(同一の内容です)
場所:1階展示室
予約・参加費:不要
講師:小川和夫(当館館長)

2019年5月30日

特別展示「住血吸虫症の制圧を目指して」開催(5/29~)


 5月29日(水)から、特別展示「住血吸虫症の制圧を目指して」が開催されています。

 日本では根絶された日本住血吸虫症が、フィリピンや中国ではいまだに残っています。
 一方、アフリカではビルハルツ住血吸虫症とマンソン住血吸虫症の被害が深刻です。
 今年の特別展では、世界の住血吸虫症の現状や、フィリピンにおける日本人研究者の住血吸虫症制圧に向けた活動を紹介します。

期間: 2019年5月29日(水)~ 10月下旬
場所: 1階 特別展示スペース

https://www.kiseichu.org/event

 皆様のご来館をお待ちしております。

2019年5月29日

ミニ解説会『昔と今の人の寄生虫』を開催しました


 5月25日に、ミニ解説会『昔と今の人の寄生虫』を1階展示室で行いました。日本では人の寄生虫症は減っていると考えられるが、必ずしも全てがそうではないこと、「増える・減る」にはそれぞれ理由があり、各寄生虫の感染経路や性質などが関係することなどをお話ししました。午前・午後あわせて33名の方々にお越しいただきました。
 次回は6月の予定です。当館ウェブサイトでお知らせいたします。 【巖城】

2019年5月23日

日本貝類学会大会で発表しました




















 5月18日・19日に東京家政学院大学千代田三番町キャンパスにおいて日本貝類学会令和元年度大会が開催され,「分子生物学的手法によるハナゴウナ科腹足類の宿主同定」という演題で口頭発表を行いました。
 大会前日の17日には同大学で日本貝類学会若手の会が開催され、私は昨年に続き、世話人として運営に関わりました。全国から若手の研究者が集まり、情報交換を行う場となりました。【高野】

2019年5月6日

ミニ解説会『昔と今の人の寄生虫』(5/25)開催のお知らせ


 現代の日本人には寄生虫症は少なく、見たこともないという人が大多数です。では、本当に昔の人には寄生虫が多かったのか? いつ頃いなくなったのか? 昔より増えた寄生虫もいるのか? いくつかの人体寄生虫の性質や感染経路を考えながら、簡単に解説します。 【巖城】

日時:2019年5月25日(土)
   ①10:30~ ②13:00~ それぞれ10分程度(2回とも同じ内容)
場所:1階展示室
予約・参加費:不要
講師:巖城 隆(当館研究員)

2019年4月29日

神戸大理学部の新田理人さんが来館

 4月25日・26日に神戸大理学部の新田理人先生が来館し、山口左仲標本コレクションの単生類標本を精力的に鏡検しました。また、他ではあまり所蔵されていない、日本寄生虫学会の古い資料(日本寄生虫学会記事)もつぶさに調べられていました。昔はこのような学会要旨で新種の寄生虫が記載されることがあり、分類の研究のためには古い文献の調査が必須です。 【巖城】

2019年4月24日

ミニ解説会『ヒトデナカセ:ヒトデを泣かせる寄生貝』を開催しました















 4月20日に、ミニ解説会「ヒトデナカセ:ヒトデを泣かせる寄生貝」を1階展示室で行いました。本種では寄生生活に伴い口が大きく発達する一方で、移動のための足は退化的であること、小さな雄が雌の殻の中に棲んでいることなどを紹介しました。午前・午後あわせて約60名の方々にお越しいただきました。
 次回は5月の予定です。当館ウェブサイトでお知らせいたします。【高野】

追記:
 解説会当日には、NHK 国際放送「NHK WORLD-JAPAN」のインドネシア語ラジオ放送の取材があり、この模様は5月6日に放送されました。 【巖城】

Tamatebako Jelajah Museum Parasitologi
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/id/radio/id_tamatebako/201905060600/

2019年3月31日

退職のご挨拶 【脇 司】

 研究員の脇です。このたび、平成31年3月31日をもちまして目黒寄生虫館を退職することになりました。在職中はたくさんの方にお世話になり、またご来館いただき、誠にありがとうございました。
 4月からは、東邦大学理学部に移ります。場所は変わりますが、引き続き寄生虫の研究を継続し、寄生虫学の発展に今後も貢献していく所存です。【脇】

2019年3月30日

ミニ解説会『ヒトデナカセ:ヒトデを泣かせる寄生貝』開催のお知らせ(4/20)
















 巻貝の仲間にも、他の動物に寄生するものがいることをご存知ですか?ほとんどは硬い殻をもち、一見普通の貝ですが、実は寄生貝ならではの特徴がみられます。今回は、ヒトデを宿主とする巻貝であるヒトデナカセについて、実物標本をお見せしながら紹介します。【高野】

日時: 2019年4月20日(土)
   ①10:30〜 ②13:00〜 それぞれ10分程度(2回とも同じ内容)
場所: 1階展示室
予約・参加費: 不要
講師: 高野剛史(当館研究員)

2019年3月28日

ミニ解説会『奄美クドア』を開催しました


 3月23日にミニ解説会『奄美クドア』を1階展示室で開催しました。当館の小川和夫館長が、魚のブリの筋肉に寄生して商品価値を失わせる「奄美クドア」を中心に、粘液胞子虫と呼ばれる寄生虫の仲間について解説しました。クドアの顕微鏡写真と、某ブランドのモノグラム柄の相似を交えた説明などに参加者は興味を惹かれた様子でした。春休み期間のためか参加者は多く、午前・午後合わせて約65名の方にお越しいただきました。
 次回は4月の予定です。詳しくは、当館ウェブサイトでお知らせいたします。【巖城】

2019年3月27日

東京大学 学生の大島さんが来館


 3月21日に東京大学 医学部医学科の大島 知子さんが、医学部の会報「鉄門だより」の取材のため来館しました。毎月『今月の寄生虫』というコラムを執筆されていて、今回は日本海裂頭条虫の紹介のため、実物を目で見て触れてみたいという申し出でした。さすがに生きた条虫は当館にもありませんので、エタノール固定標本に触れていただきました。コラムが出来上がるのを楽しみにしています。 【巖城】

2019年3月24日

九段フェス2019に参加

 3月21日に、千代田区立九段生涯学習館で「九段フェス2019」が開催され、学習館のサークルの舞台発表やミニ講習会が行われました。この中で、私は「春にちなんだ寄生虫」というタイトルで講演し、桜の名を持つサクラクドアや、サクラマスに幼虫が寄生することがある日本海裂頭条虫についてお話ししてきました。また、ブースでは寄生虫標本の展示解説を行いました。【脇】

九段フェスwebサイトへのリンク:
https://www.kudan-ll.info/event/14603.html

2019年3月23日

第88回日本寄生虫学会大会で発表しました


 3月17日・18日に長崎市で開催された第88回日本寄生虫学会大会で,当館の4名がそれぞれ次の演題で口頭発表あるいはポスター発表を行いました。【巖城】

・小川和夫「ヒラマサに寄生する住血吸虫」(ポスター)
・巖城 隆「日本近海産カツオにおけるアニサキス属線虫類の種組成・ 分布・ 寄生部位」(口演)
・脇 司「日本のナメクジ科陸貝に寄生する Phasmarhabditis 属線虫の分布と病害性」(口演)
・髙野 剛史「海産寄生性腹足類の進化史研究: 棘皮動物を宿主とするハナゴウナ類の例」(ポスター)

2019年3月17日

超異分野学会に参加

3月8日から9日にかけて、新宿で「第8回超異分野学会」が開催されました。口頭発表とポスターのセッションで、私がナメクジに寄生する線虫について研究発表をしてきました。この発表は、平成30年度に私がいただいたリバネス研究費 自然史研究奨励賞の報告も兼ねています。
会場では、実際に生きたナメクジと線虫を参加者に見ていただきました。研究成果の一部は、学術誌の論文として今後発表する予定です。【脇】

第8回 超異分野学会 本大会のwebサイト:

2019年3月14日

アクアマリンふくしまのイベント(キッズプログラム)に協力


 アクアマリンふくしま(ふくしま海洋科学館)で、3月9日(土)にキッズプログラム『シリーズ「恐い生き物たち」〜魚の寄生虫〜』が開催されました。このイベントには、当館からアニサキス成虫や単生虫の標本の貸し出しで協力しました。

 詳しくはアクアマリンふくしまのウェブサイトをご覧ください。
 https://www.aquamarine.or.jp/programs-category/kids-programs/

2019年3月13日

横須賀市主催の講演会

 
 3月7日に、横須賀市健康部主催で一般消費者の方々向けの講演会「食のセミナー2019」がありました。まず、お刺身など魚の生食による寄生虫による食中毒のリスクについて解説しました。次に、人に感染することはないものの、寄生虫がいるために見た目が悪くなり、魚の商品価値を下げてしまう寄生虫を紹介しました。アニサキスなど、寄生虫の標本も見ていただきました。参加者は44名で、食の安全に関心が高いことを実感しました。 【小川】

2019年3月9日

ミニ解説会『奄美クドア』開催のお知らせ(3/23)



 クドアは粘液胞子虫と呼ばれる寄生虫の仲間です。最近、食中毒を起こすヒラメのクドアが問題になっていますが、今回は、ブリの筋肉に寄生して商品価値を失わせる粘液胞子虫、奄美クドアについて、当館1階に展示されている実物標本を使って解説します。 【小川】

日時:2019年3月23日(土)
   ①10:30~ ②13:00~ それぞれ10分程度(2回とも同じ内容)
場所:1階展示室
予約・参加費:不要
講師:小川和夫(当館館長)

2019年2月28日

ミニ解説会『イノシシの寄生虫』を開催しました


 2月24日に、ミニ解説会『イノシシの寄生虫』を1階展示室で行いました。日本のイノシシからは30種以上の内部寄生虫が報告されていますが、そのうちヒトとも関わりのある3種を取り上げて、鉤頭虫や線虫などの実物の標本をお見せしながら説明しました。日曜開催のためか参加者は多めで、午前と午後合わせて約70名の方にお越しいただきました。
 次回は3月の予定です。詳しくは、当館ウェブサイトでお知らせいたします。【巖城】

2019年2月9日

ミニ解説会『イノシシの寄生虫』開催のお知らせ(2/24)


 今年は亥年です。昨年の今頃はイヌの寄生虫のお話をしていました。今年はイノシシとその寄生虫について、当館に所蔵されている実物標本をお見せしながら解説します。
 いつもの解説会は土曜日の開催でしたが、今回は日曜日なのでご注意ください。 【巖城】

日時:2019年2月24日(日)
   ①10:30~ ②13:00~ それぞれ10分程度(2回とも同じ内容)
場所:1階展示室
予約・参加費:不要
講師:巖城 隆(当館研究員)

2019年2月1日

国立科学博物館でのシンポジウムに参加

1月27日に国立科学博物館の上野本館で、シンポジウム「大都会に息づく生き物たち-附属自然教育園の生物相調査より-」が開催されました。これは、2016年から2018年にかけて行われた同園の生物相調査の成果発表会です。

当館の研究員もこの調査に参加し、園内のネズミ、魚、カタツムリ、ミミズといった動物の寄生虫を調べてきました。私は、寄生虫の採集方法や採集した種類とともに、その寄生虫と宿主動物がどうやって生きているかをお話ししました。この調査の成果の一部は、学術誌の論文として今後発表する予定です。【脇】