2025年8月29日

展示室の音環境をデザインしました

パネルの中に小型スピーカーを設置

 







アンプなど







解説文も設置しています













 当館は、「音楽を使った空間デザイン」を手がけるVegetable Recordと共同で、音を含めた展示室環境の作成を進めてきました。館内で流す音楽は、実際に展示室を見学の後、寄生虫やその生活史などから着想を得て作曲していただきました。8月26日にアンプやスピーカーなどの設置作業を行い、27日から流し始めました。
 1階と2階にある天井スピーカー、さらに各階3ないし4か所に設置された小型スピーカーから別々の音楽を流し、場所によって異なる雰囲気を感じられるようになっています。数々の標本や資料とともに、音楽もコンテンツの一つとして展示をお楽しみください。【高野】

本プロジェクトは、(一財)全国科学博物館振興財団による「2025年度全国科学博物館活動等助成事業」により実施されました。

寄生虫館HP: https://www.kiseichu.org/single-post/20250827
Vegetable Record: https://www.vegetablerecord.com/

2025年8月27日

白陵高校(兵庫県)の神尾祐輔先生と、京都大学・大阪大学の大学生2名が来館されました

 8月22日・23日に、白陵高校(兵庫県)の神尾祐輔先生と、京都大学医学部の井上愛菜さん、大阪大学理学部の西尾彩里さんの計3名が標本観察のために来館しました。2日間にわたって黙々と、当館が所蔵する単生類の標本の写真撮影と計測、スケッチなどをしました。神尾先生が先日、論文発表された単生類の標本も、当館への登録のためにお持ちくださいました。その後、展示室を観覧され、現在開催中の日本住血吸虫症に関する特別展と、生体展示されているミヤイリガイ(日本住血吸虫の中間宿主)も見ていただきました。【巖城】

2025年8月22日

こども霞が関見学デーに参加しました

 去る8月6〜7日、東京霞が関で開催された「こども霞が関見学デー」に参加しました。今年も文化庁からお誘いをいただき、3年連続の参加です。文化庁が掲げる「夏休み博物館体験!みんなの知らないディープな博物館を見せます!」のテーマのもと、当館をはじめ、すみだ北斎美術館、織物参考館"紫(ゆかり)"、国立ハンセン病資料館、東京動物園協会、JICA横浜 海外移住資料館が参加し、狭いながらも思い思いにブースを展開しました。今年はアニサキスがあまり採れなかったのですが、それでも巖城研究室長、佐田研究員、私(倉持)で、声をからして解説しました。【倉持】

2025年8月15日

国際軟体動物会議@サンパウロに参加


 8月3~8日にブラジルのサンパウロで開催された、国際軟体動物会議(World Congress of Malacology)に参加しました。片道30時間を超える長旅でしたが、日本からは9名が参加しました。会場はButantan Institute(写真1,2)で、敷地内にはたくさんの研究所や博物館が立ち並んでいます。ポスター会場が屋外(写真2)なのは初めての経験でした。私(高野)は、最近発見したクモヒトデ類に内部寄生するハナゴウナ科貝類についてポスター発表を行いました。また、ブラジルのハナゴウナ研究者とも初めてお目にかかり、今後の共同研究を含めいろいろお話しすることができました。
 ブラジルは、貝類が関わる寄生虫症の流行地でもあります。本会議でも、マンソン住血吸虫や広東住血線虫に関わる発表が複数ありました(写真3)。欧米開催の時はまず出てこない演題です。会場の脇には、住血吸虫の中間宿主となるヒラマキガイ類の展示もありました(写真4)。
 エクスカーションでは、ブラジルの自然に触れる機会もありました。ハキリアリの行列を見ることができ、大満足です(写真5)。写真6は、滞在したホテル近くの町の様子です。当然、日本とはだいぶ雰囲気が異なり、ぶらぶらするだけでも楽しいものです。【高野】

2025年8月9日

「教員のための博物館の日2025 in 目黒寄生虫館」を開催しました

 本研修は、去る7月28日の休館日に(独)国立科学博物館、(公財)日本博物館協会による共催、そして文部科学省の後援をいただき開催されました。学校の先生方にお集まりいただき、学校教育により博物館を活用していただくのがねらいです。当館は昨年に続いて2回目の開催です。小中学校、高等学校、支援学校、大学まで、首都圏だけでなく遠方からのご参加も含め、午前・午後合わせて24名の先生方にお集まりいただきました。館内ツアー(展示室と収蔵庫)のあとはマサバを用いたアニサキス検査の実習です。この研修が先生方の授業に生かされて、新しい展開に結びつけば幸いです。【倉持】