2019年8月11日

山口左仲博士の論文原図展示の入れ替え



















 目黒寄生虫館では、日本の寄生虫分類学の大家である山口左仲博士が残した論文や図版の原稿などの資料を多数保管し、一部を展示室で順次公開しています。
 8月11日に、2階展示室の「山口左仲博士が論文に使った原図」展示の入れ替えを行いました。今回は、両生類に寄生する吸虫類・単生類・条虫類・線虫類と、鳥類に寄生する線虫類の原図を公開しています。
 中央アクリルケースには、約80年前(1941年)に京都のヒキガエルから採集された吸虫 ディプロディスクス(Diplodiscus amphichrus japonicus)のプレパラート標本を展示しています。また、トノサマガエルに寄生する条虫 オフィオテニア(Ophiotaenia ranae)の生活史に関する論文の原稿も展示しています。これらの寄生虫の図版と合わせてご覧ください。
 寄生虫分類学を切り開いた山口博士の研究にかける熱意と、それを支えた助手の画工たちの技を実感していただければ幸いです。【巖城】