11月13~15日にかけて、マレーシア科学大学(USM)の海洋沿岸研究センター (CEMACS)(マレーシア・ペナン)で開催されたワークショップ「海洋の生物多様性研究ワークショップ:海産無脊椎動物の分類と標本の取り扱いについて」(原題は英語)に参加しました。本ワークショップは、(公財)長尾自然環境財団による活動「マレーシアにおける海生無脊椎動物の生物多様性」の一環で、長尾自然環境財団、国立科学博物館、USMの共催で実施されたものです。マレーシア・フィリピン・タイ・日本から、24名が参加しました。
私(高野)を含む日本からの参加者は、講師を務めました。生物多様性の高い東南アジアの国々において、生物の分類学の普及と、標本作成・管理のノウハウを共有することを目指しています。棘皮動物(ウニ・ヒトデ・クモヒトデなど)と軟体動物(貝類)を材料に、分類体系の解説や、標本の撮影、固定、保存まで一通り行うとともに、分類形質の説明と実際の観察も行いました。さらに、コンピュータを用いた分子系統解析の解説・実践もあり、大変中身の濃い3日間だったと思います。私は、宿主と寄生者の共進化についても研究手法や実例をお話ししました。
この活動は、2027年度まで続きます。今後も調査やワークショップで、定期的にマレーシアを訪れることになりそうです。【高野】
https://www.nagaofoundation.or.jp/comprehensive/marine-benthic-invertebrates.html
