2026年7月9日

西日本カエル採集

  現在、カエルに寄生するとある線虫を日本各地から集めています。この線虫は、1種が日本中に広く分布すると長い間考えられてきました。しかし、いくつかの研究で、遺伝的、形態的な多様性が高いことが報告されており、実は複数の種に分けられるのではないかと疑われています。私は、この線虫の種分類と遺伝的な多様性ができあがった過程に興味を持ち研究をしています。このような研究では、多くの地点からサンプルを集め、遺伝子や形態を比較する必要があるのです。

 この研究の一環で、6月19~26日にかけて、広島県、山口県、福岡県、佐賀県でカエル採集を行いました。採集中は日焼けするような晴れの日があった一方で、ずぶぬれになるような雨の日もあり、なかなか大変でした。主に水田やレンコン畑でカエルを探しました。中国地方では田植えは終わり、稲が成長していましたが、九州では田植えの最中でした。山口県では稲作からレンコン栽培への転換が進んでいるようでした。全国を旅しているとこのような、地域の特徴を肌で感じることができます。採集の方はヌマガエル、トノサマガエル、ツチガエル、ニホンアカガエルを捕まえました。採集したカエルを館に持ち帰り解剖したところ、山口県と佐賀県産のカエルから目的の線虫を得ることができました。【佐田】


ヌマガエルの卵塊 佐賀県












レンコン畑 山口県


2026年6月30日

山梨県立博物館で講演しました

 山梨県立博物館(笛吹市)では、シンボル展「『もう大丈夫!』から30年–地方病の時代をふりかえる–」を開催しました(6月29日まで)。山梨県下に地方病(日本住血吸虫症)の「流行終息宣言」が発せられて30年を記念したこの展示ですが、関連の講演会に私(倉持)がお招きをいただき、6月21日に「地方病に挑んだ人々」と題して講演しました。小学生からお年寄りまで、約60名の方々にお集まりいただき90分ほどお話ししました。ご質問もたくさんいただきましたが、「もう大丈夫」と言ってしまって良いのかという慎重論も聞かれ、この地にすむ方々の複雑な気持ちが覗われました。【倉持】

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2026年6月28日

めぐろキッズレポーターの取材を受けました

 本企画は、目黒区子ども若者課が実施する「子どもワークショップ」のひとつで、子どもたちが見て、聞いて、感じたことを自分の言葉で発信すること、取材先は子どもたちが決めること、取材の結果を記事にして目黒区のホームページに掲載することを目指します。去る6月13日、目黒区内の小学校4年生と5年生合わせて13人のレポーターがやって来ました。約30分の館内見学の後、私(倉持)がインタビューに臨みました。「目黒寄生虫館ができたワケ」「最大の寄生虫と最小の寄生虫は?」などなど、全員が質問に立ちました。どの子もハキハキとして、たいへん気持ちの良いひとときでした。【倉持】
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2026年6月12日

富士市カエル採集

  6月6日に静岡県富士市の浮島地区へ出かけ、カエル採集を行いました。水の張った水田周辺でヌマガエル6匹とヒガシニホンアマガエル2匹を捕まえました。後日、採集したカエルを館で解剖したところ、目的の線虫1種の他に、吸虫1種と鉤頭虫の幼虫1種がとれました。ボウズでなくて一安心でした。

 浮島地区はかつて、日本住血吸虫症流行地の一つでした。しかし、現在では中間宿主のミヤイリガイの生息地は消滅し、病気の流行は終息しています。【佐田】

水田の様子。

ヌマガエル


沼。現在は整備されて市民の憩いの場になっている。

2026年5月31日

兵庫県立大学 環境人間研究科の明尾亮佑さんが来館されました

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 5月27〜29日に兵庫県立大学 環境人間研究科・博士後期課程の明尾亮佑さんが、大野善右衛門博士標本コレクション(2025年7月2日の記事参照)の観察と、貸出標本の返却のため来館されました。昨年6月以来、2回目の来館です。
 今回は大野コレクションを全般的に調べて、未観察のコウモリ類のノミのほか、未発表のウサギ類のノミの標本などが見つかりました。私(巖城)が個人的にお世話になった研究者の標本もあり、その先生を思い出して大変懐かしくなりました。
 タイプ標本も新たに発見されたので、当館の「所蔵タイプ標本一覧」に掲載する予定です。これらの標本が広く活用されることを願っています。 【巖城】