2022年10月10日

山口左仲博士の論文原図展示の入れ替え

 当館では、日本の寄生虫分類学の大家である山口左仲博士が残した論文や図版の原稿などの資料を多数保管し、一部を展示室で順次公開しています。
 この度、2階展示室の「山口左仲博士が論文に使った原図」の入れ替えを行い、10月7日から公開しました。今回は1935~1942年に描かれた、鳥類に寄生する吸虫と、哺乳類・爬虫類に寄生する条虫の原図を壁面パネルで展示しています。体長数mにもなる大型の条虫の図はやはり大判で、精巣・卵巣や卵黄腺などの生殖器官が丁寧に描写されています。
 中央アクリルケースでは、山口博士が86年前に新潟のマガンから採集した吸虫 ノトコチルス(Notocotylus parviovatus)のプレパラート標本を展示しました。この寄生虫の図版の原図や、報告された論文別刷りも合わせてご覧ください。【巖城】