2024年8月31日

北海道大学のマッケンジー・クァク博士が来館されました

 北海道大学大学院獣医学研究科のマッケンジー・クァク博士(Dr. Mackenzie L. Kwak)が8月23日に、新種のマダニ類2種のタイプ標本(模式標本)の寄贈・登録のため来館されました。マダニ類の宿主は沖縄のカメと、カンボジアのコウモリです。
 寄生虫に限らず、新種動物のタイプ標本は、標本を適切に維持管理する研究機関に供託すべきことが勧告されています。クァク博士は「国内には他にも大きな研究機関はあるが、寄生虫研究者が複数いる専門博物館にこの標本を登録したい」と言ってくださいました。大変光栄なことです。 【巖城】

2024年8月24日

日本海裂頭条虫の液浸標本をご寄贈いただきました

 今回ご寄贈いただいた標本は、2013年に患者さんから駆虫により採取されたもので、長さ10.62 mのものと11.75 mのもの2個体です。香川大学医学部、国際医動物学講座の新井明治先生のご厚意と、寄生虫感染予防の啓発のために利用してほしいとの想いから当館にお声かけいただきました。当館で展示している標本(8.8 m)よりも長いことにお気づきでしょうか。
 去る8月19日に私、倉持が香川大学に赴き、新井先生とともに梱包作業を行いました。翌20日には運送業者の特別便で香川を出発。22日に当館に到着しました。標本が乾燥したり、ちぎれたりといった事故もなく輸送は完璧でした。この先、皆さんにどのようにご覧に入れるか検討して参ります。新井先生には重ねて御礼申し上げます。 【倉持】

2024年8月17日

滋賀県立大学の浦部美佐子先生が来館されました

 8月10日に滋賀県立大学 環境科学部環境生態学科 教授の浦部美佐子先生が当館所蔵標本(尾崎佳正博士・山口左仲博士の標本コレクション)の観察と、貸出標本返却のため来館されました。日本在来と外来のカメに寄生する吸虫類の形態と分類について比較研究中ですが、在来種のカメが希少になり、寄生虫も入手困難なため苦心していらっしゃるとのことでした。 【巖城】

2024年8月16日

「こども霞が関見学デー」に出展しました

 このイベントは、28の府省庁などが思い思いのプログラムを用意して、お子さん達が夏休み中に社会に触れ体験するために開かれるものです。去る8月7・8日に開かれた霞ヶ関の文部科学省会場には、過去最高となる約5千人(保護者を含む)もの参加者を迎えました。
 当館は、文化庁主催「夏休み博物館体験!~みんなが知らないディープな博物館の世界~」に出展しました。昨年に続く2回目の出展で、寄生虫の標本展示とマサバのアニサキス検査をデモンストレーションしました。マサバを解剖して、当館の研究者とともに内臓や筋肉からアニサキスをさがします。見つかると歓声が上がり、中には「かわいい!」の声も。安全なお刺身の食べ方や、かつては多くの人々が罹っていた寄生虫病について解説しました。【倉持】

2024年8月15日

まちまるごと下五(=下目黒5丁目)キャンパス企画「目黒寄生虫館ナイトツアー」を実施しました

 本イベント(7月26日・27日、8月3日・4日の閉館後)は、下目黒五丁目自治会主催、目黒原町会共催のもと「令和6年度地域の底力発展助成」の対象事業として行われました。これまで当館は、地域連携強化、地元に根ざした博物館作りを心がけてきましたが、意外にも地元の方々にご覧頂いていないことに気づきました。そこで、夏休み中のお子さん達とそのご家族向けのイベントを企画することにしました。夏休みの自由研究攻略法なども交えながら私、倉持が展示室をご案内し、巖城研究室長による非公開エリア(収蔵庫)見学も実施しました。計4回実施したイベントはいずれも満員。オリジナルグッズのお土産までもらって大満足の様子でした。【倉持】