2024年11月4日

貸し出した資料の展示を見てきました

 「死の貝」(小林照幸(著)文藝春秋 1998年)は、日本の限られた地域に風土病のように蔓延していた、日本住血吸虫症制圧の歴史を描いたドキュメンタリーの名作です。本書が文庫本となり新潮社から発刊されたのを機に、埼玉県戸田市の書店様がキャンペーンを実施しました。
 熱心な担当者の方がご来館になったのが7月の下旬。ミヤイリガイ(日本住血吸虫の中間宿主貝)の標本と、デジタル資料を何点か貸出ましたが、それから約1ヶ月、担当者の方は資料集めに奔走されたようです。8月24日には立派なブースが完成してオープンしました。文庫本「死の貝 日本住血吸虫症との闘い」(新潮文庫)はもちろん、寄生虫、感染症関連の本が多数陳列され、今では入手困難な書籍も関連の資料とともに展示されました。情熱にあふれた取材がおこなわれたことが覗われます。
 キャンペーンが最終日を迎える10月31日の前夜に書店様を訪ねてみました。本への愛情がひしひしと感じられる本屋さん、素敵ですね。【倉持】